株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

※原文はこちら

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

消費予報

ポイント1 :コロナ禍の影響は影を潜めるも、物価上昇の影響が先月より拡大

例年10月の消費意欲指数は、前月と同水準で推移することが多く、
今年も前月から-0.4ptの横ばいで、前年からは+0.8ptの微増となりました。

消費意欲指数の理由をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答は増加し、
ネガティブな回答は減少しているようです。

具体的にポジティブな回答では、「(秋冬の服が欲しいなど)季節的な意欲向上」
「旅行の予定や欲しいものがある」が増加しています。

ネガティブな回答では、「今月まで多く使った反動でセーブ」が減少する一方、
「物価高/値上げ/円安」が増加しています。

前年と比べると、消費にポジティブな回答は増加、ネガティブな回答は減少しています。

具体的には、緊急事態宣言中だった昨年に比べ、
「(気候的に外出の頻度が増えそうなど)季節的な意欲向上」や
「旅行の予定や欲しいものがある」が増加し、
「コロナで外出自粛」などのコロナ禍に関するネガティブな回答は大幅に減少しています。

一方で、前年にはなかった問題として「物価高/値上げ/円安」が急浮上しています。
秋らしい消費意欲の高まりを感じつつも、
消費意欲指数は横ばいにとどまっており、物価高の影響がうかがえます。

ポイント2: 消費意向は「旅行」のみ昨年比増。食料品や在宅消費関連は低調

「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は28.3%で、
先月比は-1.8ptの低下、昨年比では+1.4ptの上昇となりました。

カテゴリー別の消費意向をみると、先月比では「書籍・エンタメ」「食品」「飲料」が20件以上減少しています。

また、昨年比では、「旅行」が20件以上増加し、
「書籍・エンタメ」「インテリア用品」「パソコン・タブレット・周辺機器」が20件以上減少しています。

先月比では食料品、前年比では在宅消費関連を中心に消費意向が伸びづらい状況にあるようですが、
その中でも「旅行」に対しては、「全国旅行支援」も影響してか、高い消費意向がうかがえます。