株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

ポイント1:買い控え意識が強まり、消費意欲指数は高まらず

季節の変わり目である3月は例年消費意欲が高まる月で、
今年も消費意欲指数は前月から3.7ポイント上昇しました。

特に買いたいもの・利用したいサービスについても、
『ある』と回答した人の割合は前月比+5.5ポイントの26.0%となったほか
「車・バイク」を除くすべてのカテゴリーで前月からプラスとなっています。

一方、前年との比較では指数は低下しており過去最低水準となっています。
「春物の服が欲しい」といった季節消費への意欲に関する意見は
前月からは増加したものの、前年との比較では減少。
買い控え意識が強まったことで、消費意欲が盛り上がりきらなかったようです。

ポイント 2:消費税増税や病気の流行も消費意欲に影響か

「消費税が上がり、より倹約するようになった」
といった増税による買い控えを感じさせる回答が散見されていました。

消費税の増税は、消費に深刻な影響を与えるかもしれない点は
増税前より各方面から指摘されていましたが
それが現実のものとなり、その影響は長く尾を引いている状況です。

増税自体は財政の健全化と社会保障費の捻出のために、
やむを得ない措置とも言えなくもないですが、
経済への負の影響からいかに早く脱却するかが
大きな政策課題となっている印象です。

また、こういった状況に追い打ちをかけているのが新型コロナウイルス。
政府など公的機関からは人混みなどへの不要不急の外出を控えることが推奨されており、大規模イベントの自粛なども相次いでいます。

中国での感染拡大により、日中間の貿易も滞る事態となっており、
世界経済への影響も心配されております。