株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。
その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。
ポイント1 : 大型連休に向けての消費意欲の高まりに、物価高が水を差す結果に
5月は大型連休があり、4月と比較すると消費意欲指数がやや上昇することが多い月ですが、
今年は前月比-1.2ptの低下、前年と比べても-0.8ptの微減で、
5月としては過去5年間で2番目に低い水準となりました。
消費意欲指数の理由をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答、ネガティブな回答ともに
大きな変化は見られませんでした。
ポジティブな回答では、5月特有の「大型連休がある」や「旅行の予定がある/行きたい」は増加しておりますが、
3~4月に高い意欲を示した「新生活の準備」や「春物の購入」は落ち着きを見せています。
一方、ネガティブな回答では、「コロナ禍で外出自粛」などコロナ禍に関連する回答は減っているものの、
「物価上昇/値上げラッシュ」が2倍に増加しています。
前年と比べても、前月比と同様の傾向を示しており、
コロナ禍に関するネガティブな回答は大きく減少していますが、
「物価上昇/値上げラッシュ」が急浮上しています。
コロナ禍の影響は落ち着いてきたようですが、
新たに物価高への懸念が消費意欲にマイナスの影響を与えはじめていることがうかがえます。
ポイント2 : 消費意向は「旅行」が前年比増も、様々なカテゴリーで前月比減
「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は27.5%で、前月比から変化はなく、
前年比+0.4ptと、いずれも横ばいとなっております。
カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では16カテゴリー中
「ファッション」、「インテリア用品」、「化粧品」、「理美容」、「家電・AV」の5カテゴリーで20件以上減少。
一方で、前年比では「旅行」が20件以上増加しており、
「パソコン・タブレット・周辺機器」が20件以上減少しています。
コロナ禍の影響の和らぎと大型連休により「旅行」は伸びていますが、
それ以外のカテゴリーの消費意欲は伸び悩みそうです。