株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

※原文はこちら

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

ポイント1 : コロナ禍の影響は減少し、消費意欲は女性を中心に4月らしい高まり

例年4月は、3月から消費意欲指数の変動が少ない月です。
今年も前月から+0.9ptの微増、前年比では+0.3ptの横ばいと、前月比・前年比ともに大きな変化はありませんが、
過去5年間の4月で最も高い指数となっております。
今年に入って4か月連続で過去5年の同月最高値が続いています。

消費意欲指数の理由をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答が増加、
ネガティブな回答は減少となりました。

具体的に、ポジティブな回答では、「(新生活・新年度の準備/春物の服が欲しいなど)季節的な出費や意欲向上」や
「欲しいものがある」が大きく増加しています。

一方で、ネガティブな回答では、「コロナ禍が落ち着いていない」、「コロナ禍で外出自粛」など
コロナ禍に関するネガティブな回答が大幅に減少しました。

また、消費意欲指数を男女別にみると、前月比で男性-0.7pt、女性+2.6ptと差があり、
女性の方が季節的な出費などを中心とした消費にポジティブな回答が前月より増加しているようです。

前年と比べると、消費にポジティブな回答はほぼ同数、
ネガティブな回答は「金銭的理由で節約・我慢」やコロナ禍に関する回答が大きく減少しました。
懸念点として、「物価上昇/社会不安」は前年より増加しており、
加えて、オミクロン株やウクライナ情勢などの不安材料もありますが、
現状では消費意欲への影響は限定的なようです。

消費意欲は春本番を迎え、女性を中心に4月らしい高まりが期待できそうです。

ポイント2 : 消費意向は、外出関連カテゴリーで前月比増

「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は27.5%で、
前月比は+0.2ptの横ばい、前年比では-1.9ptの低下となっています。

カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では16カテゴリー中、
「旅行」、「車・バイク」の2カテゴリーで20件以上増加しており、
コロナ禍の影響が落ち着き、より遠出を意識したカテゴリーで前月より消費意向が高まっていることがうかがえます。

一方、前年比では20件以上増えているカテゴリーはなく、「外食」、「スマホ・携帯」が20件以上減っています。