株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

※原文はこちら

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

ポイント1 : コロナ禍の影響は限定的で、指数は2月における過去5年の最高値に

例年2月は年末年始の支出の反動で、1年の中で最も消費意欲指数が落ち込む月です。
今月の42.9点も、前月から-8.5ptと大きく低下しましたが、
前年比では、+1.2ptとやや上昇し、過去5年間の2月で最も高い指数となりました。

消費意欲指数をみると、前月比では消費にポジティブな回答が減少し、ネガティブな回答は増加しています。
具体的には、前月に多かった「(新年・正月など)季節的な出費」や
「福袋・初売り・セールがある」が大幅に減少し、
ネガティブな回答の「今月までに多く買った反動で節約」が増加するなど、例年と同様の傾向になっています。

一方、前年と比べると「(コロナ禍で収入減など)金銭的な理由での節約・我慢」が減少しています。
また「家族・友人のイベント」や「バレンタインデー」といった催事の回答が増加しています。

コロナ禍に関する回答をみると、消費にネガティブなものは前月比・前年比ともに減少しており、
特に前年と比べて「コロナ禍で外出・買物自粛」などが大きく減っています。

本調査実施時期(1月上旬)は、オミクロン株の感染が広がり始めた頃ですが、消費意欲への影響は限定的なようです。
しかし、その後さらに感染が急拡大しており、コロナ禍の消費意欲に与える影響について
今後も慎重に見ていく必要がありそうです。

ポイント2 : 消費意向は多くのカテゴリーで前月比減も、前年比では増加

「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は22.5%で、
前月比-7.5ptの低下、前年比は+2.4ptの上昇となっています。

カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「ファッション」「外食」「飲料」「レジャー」をはじめとして、
16カテゴリー中12カテゴリーで20件以上減少しています。

一方、前年比では「ファッション」「旅行」「理美容」「外食」など、
16カテゴリー中6カテゴリーで20件以上増加しており、
前年2月と比べると消費意向が高まっていることがうかがえます。