株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

※原文はこちら

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

ポイント1:コロナ禍の制限緩和や不安軽減で、消費への消極的な意識やわらぐ

例年11月は、年末年始に備えて、消費意欲指数の変動が少ない月となりますが、
今年は前月比+1.8ptと微増となりました。前年比は-0.9ptの微減にとどまり、
コロナ禍の反動で指数が過去5年の最高値となった、前年11月に近い水準となっています。

コロナ禍に関連した回答をみると、消費にポジティブな回答は前月から3倍近くに増加、
ネガティブな回答は大幅に減少し、コロナ禍が本格化した昨年4月以降、初めて両者の差が大きく縮まりました。

具体的には、消費にポジティブな回答で「緊急事態宣言が明けたので 」が多くあがり、
消費にネガティブな回答では「コロナ禍で外出、買物できない・自粛」 、
「(コロナなど)病気が怖いので出かけたくない」などが減少しております。

緊急事態宣言が明けたことや、コロナ禍の不安が和らいでいることで、
消費へ前向きな意見が多くみられます。

ただし、指数が微増にとどまった背景としては、
「年末に向けて節約」のような節約意識の影響も一因だと考えられます。

ポイント2:男性の消費意欲が特に向上し、カテゴリー別では「旅行」が前月比増

消費意欲指数を男女別にみると、前月比で男性は+3.6pt、女性±0.0ptと、
男性は2ヵ月続いた減少傾向に歯止めがかかり、女性は10月に高まった消費意欲指数を維持しています。

また、「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は26.9%で、
前月比-0.9pt、前年比-0.4ptとともに微減していますが、
前月比を男女別にみると、男性+1.2pt、女性-3.0ptで、消費意欲指数同様、男性が増加しています。

さらに、カテゴリー別の消費意向は、前月と比べて「旅行」が20件以上増えており、
これは男性における増加が主で、11月は男性の消費意欲の高まりが期待できそうです。