株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

※原文はこちら

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

ポイント1:夏の支出の反動で前月より消費意欲低下。コロナ禍の影響は前月と同等

9月は、夏休み・帰省シーズンの8月に比べ消費意欲指数が低下する月であり、今年も前月比-3.3ptとなりました。

消費意欲指数の理由をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答は減少、
ネガティブな回答は増加しています。

具体的には、8月に「夏休み、お盆があるから」が多く占めていた「季節柄の消費意欲」は半減、
「欲しいもの/出費予定がある」も減少しています。

また、消費にネガティブな回答では「今月まで多く使った反動でセーブ」が増えており、
夏の反動で、9月は控えめの支出になることが予想されます。

コロナウイルスに関連した回答は、前月から大きな変化はありませんでした。
感染者が急増する状況下においても、消費意欲に対する影響は前年ほど大きくないことが伺えますが、
調査実施期間(2021年8月2日~5日)以降、
感染者数が増加しているため、引き続き様子を見る必要がありそうです。

ポイント2:前年と比べ、アウトドア消費を中心に多くのカテゴリーで消費意向増加

消費意欲指数は前年比-1.2ptとやや低下していますが、
指数の理由やカテゴリー別の消費意向には、好材料も見受けられます。

消費意欲指数の理由をみると、「欲しいものがある」や「家族・友人のイベント、冠婚葬祭」など、
消費にポジティブな回答は前年に比べて増加しています。

消費にネガティブな回答では、コロナ禍の影響で前年多かった「金銭的理由での節約、我慢」は減少しており、
「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は、前月比-2.8ptと低下していますが、
前年比は+2.2ptと上昇しております。

カテゴリー別の消費意向を前年と比べると、
「外食」「理美容」「旅行」「レジャー」「書籍・エンタメ」「化粧品」「ファッション」「食品」「飲料」と、
16カテゴリー中9カテゴリーで20件以上増加しております。
コロナ禍1年目で消費に慎重になっていた前年よりも、
アウトドア消費を中心に幅広い分野で消費意向の高まりを感じます。