株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

※原文はこちら

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

ポイント1:コロナ禍の長期化と感染者増も重なり、消費意欲指数は前月から低下

例年6月は、大型連休と夏休みの狭間で消費意欲指数が低下する月ではありますが、
今年は前月比・前年比ともに低下し、6月として過去10年の最低値となりました。

消費意欲指数の理由を前月と比べると、連休や季節催事が少ない6月らしく
「季節柄の出費や意欲向上」が大きく減っているのに加え、
「自粛要請/緊急事態宣言のため」など、
コロナ禍に関する消費にネガティブな回答が増加しています。

感染者数増加に伴う緊急事態宣言の延長や地域拡大などが
前月からの消費意欲の低下を大きくしているようです。

ポイント2:自粛の反動による消費が一巡し、前年比でも消費意欲減退

前年6月は自粛の反動による消費意欲の高まりで、
指数は過去5年で最高値となりましたが、今年はその反動も落ち着いたようです。

消費意欲指数の理由を前年と比較すると、
「反動で買い物や外出したい」や
「(コロナで)我慢しているので消費したい」
は前年から大きく減少しています。

さらに、「コロナの状況が緩和・収束しそう」といった、
コロナ収束に期待する回答も減っています。

コロナ禍が長期化し、自粛の反動による消費が一巡したうえに、
コロナ収束へ期待も持てず、例年以上に消費意欲が落ち込んでいることが伺えます。

ポイント3:消費意向は外出関連カテゴリーで前年比減も、必要度の高いものは健在

「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」と回答した人は27.7%で、
前月比+0.6ptと横ばい、前年比では-3.5ptと低下しましたが、
6月としては過去5年で前年に次ぐ高さです。

カテゴリー別の消費意向では、前年と比べて
「外食」、「理美容」、「旅行」、「レジャー」など外出関連のカテゴリーが減少していますが、
前月と比べると「日用品」、「理美容」は20件以上増加しております。

続く自粛生活で外向きの消費は減っていますが、
日常生活で必要度の高いカテゴリーへの消費意向は健在のようです。