株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。
その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。
ポイント1:コロナ禍の影響が残るなか、8月らしい消費意欲は発揮しにくい状況
夏休みや帰省シーズンを迎える8月は、例年消費意欲指数が高くなる月ですが、
今年の数値は前月から-0.1ptの横ばい、前年比では-0.7ptとやや低下しております。
8月としては過去5年間で最低値となりました。
消費意欲指数の理由をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答と
消費にネガティブな回答はともに大きな変動はありませんでした。
具体的には、「夏休み、お盆がある」「夏物の服や雑貨を買いたい」
といった季節柄の消費にポジティブな回答が前月から増えている一方、
「暑くなるので出かけたくない」などの消費にネガティブな回答も増えています。
ただし、季節柄の消費にポジティブな回答は、コロナ禍の影響のない2019年と比べると減っており、
コロナ禍以前のような8月らしい消費意欲の高まりには至っていないようです。
また、コロナ禍に関する回答も、消費にポジティブな回答、ネガティブな回答ともに
前月から大きな変動はありませんでした。
なかでも「ワクチン接種でコロナが収まる」など、
消費意欲を押し上げるような回答があまり増えていないことも、
消費意欲がコロナ前の状態に回復しきれない状況を生み出しているのかもしれません。
ポイント2:「旅行」「レジャー」カテゴリーの消費意向は前月比増も、他は低調
「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は27.1%で、
前月比は-1.8ptと微減、前年比では+1.2pt微増となりました。
カテゴリー別の消費意向では、前月と比べて「旅行」「レジャー」は20件以上増えていますが、
「ファッション」「日用品」「理美容」「化粧品」「インテリア用品」は20件以上減少しています。
「旅行」「レジャー」など夏休みを見据えた消費への意向は高まっていますが、
お家時間や日常的なカテゴリーに対する消費意向は抑え気味の8月となりそうです。