株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

ポイント1:消費意欲の高まりの背景に、外出自粛緩和や給付金支給があげられる

ボーナスシーズンである7月は、
例年消費意欲指数が上昇する月ですが、
50点を超えるのは5年ぶりで、7月としては14年以降で最高値となりました。

消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、
コロナ禍に関連する消費にネガティブな回答は、
前月から大きく減少する一方、ポジティブな回答は増加しており、
両回答の差は縮んでいます。

ネガティブな理由では、「コロナで外出·買物がしたくてもできない」、
「コロナが怖いので出かけたくない/意欲がわかない」などが減少しています。

一方、ポジティブな理由については、
「自粛の反動で外出·買物がしたい/我慢していた消費をしたい」
が増加しています。

また、「給付金が入る」や、「ボーナスが入った·入る」が増えるなど
金銭的余裕·改善も消費意欲の上昇に影響を与えそうです。

ポイント2:家の「内」「外」それぞれに対する充実意欲がみられる

「特に買いたいモノ·利用したいサービスがある」人の割合は、
32.9%(前月比+1.6pt、前年比+1.9pt)となりました。

内訳をみると、前年比、前月比ともに20件以上増加しているのは、
「家電·AV」「PC·タブレット」。
前年比のみでは「ファッション」「外食」「理美容」「書籍·エンタメ」、
前月比のみでは「旅行」が20件以上の増加となっています。

自粛緩和による外での消費だけでなく、コロナ禍の懸念が続くなか、
生活環境や在宅勤務など自宅内の充実をはかる消費への意欲も高まっています。

ポイント3:コロナ禍の長期化や経済不安から、消費に慎重な声も存在

コロナ禍に関連する消費にネガティブな回答が減少する一方、
「感染不安による外出自粛」、「節約·倹約したい/将来不安」 などの意見は
増加しています。

自粛緩和や給付金支給の期待から消費意欲が高まりつつも、
コロナ禍の長期化や経済面の不安感は拭えない様子が垣間見え、
今後も注視の必要がありそうです。