株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

※原文はこちら

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

消費予報

ポイント1 :12月らしく消費意欲高まるも、物価高による節約意識がブレーキに

クリスマスや年末年始を控える12月は、1年で最も消費意欲指数が高まる月です。
今年も前月から+8.6pt増加し、今年の最高値となりました。

ただし、前年と比べると-1.7ptで、前月と同様、
直近5年間では消費税増税があった2019年に次ぐ低い指数となりました。

消費意欲指数の理由(OA)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答が増加し、
ネガティブな回答が減少しているようです。

具体的にポジティブな回答では、「(クリスマス/年末年始の買い物など)季節的な意欲向上」や
「ボーナスが入った、入る」が増加しています。
ネガティブな回答では、「他の出費・出費予定のために控える」が減少し、
前月非常に多かった「物価高・値上げ・円安」も3割ほど減少しています。

また、前年と比べると、消費にポジティブな回答が減少し、
ネガティブな回答が増加しております。
ポジティブな回答では、「季節的な意欲向上」が減少しており、
ネガティブな回答では、「物価高・値上げ・円安」が大幅に増加し、
「(お金がない、余裕がない、将来不安など)金銭的な理由で節約、我慢」も増えています。

12月らしい消費意欲の上昇はみられるものの、
物価高や節約意識が高まっていることが、
“おいしいもの”や“贈答”などのこの時期ならではの消費にブレーキをかけそうです。

ポイント2: 消費意向は多くのカテゴリーで前月比増も、例年ほどには増加せず

「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は36.6%。
前月比は+8.3ptの上昇、前年比は-5.5ptの低下で、
消費意欲指数と同様に今年の最高値となりました。

カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「食品」「外食」「書籍・エンタメ」「飲料」をはじめ
16カテゴリー中13カテゴリーで20件以上増加しております。

一方、前年と比べると「食品」「ファッション」」「外食」など9カテゴリーで20件以上減少しています。
12月らしく、多くのカテゴリーで消費意向は高まりますが、
例年ほどの水準にはならない見通しです。