「新商品にレビューがつかない」「自社の商品を魅力的に伝えてくれるレビューが欲しい」というお声をよく耳にします。

商品レビューの有無は様々な効果を発揮します。
1件もレビューがない商品と多くのレビューがある商品を比較した場合、
後者の方が検索順位や購入率の向上が期待できるため、1件でも多くのレビューを獲得したいところです。

また、サクラレビュー蔓延の影響を受けお客様の不信感は年々高まっており、レビュー自体の信憑性が問われる昨今。
Amazonが提供する画期的なレビュープログラムが「Amazon Vine 先取りプログラム」です。

今回は、”Amazon Vine”と呼ばれるこのプログラムについてご説明いたします。

Amazon Vineとは?

「Amazon Vine」とは、「Amazon Vine 先取りプログラム」の通称です。

「Amazon Vine 先取りプログラム」とは、Amazonに選ばれた特定のメンバー(以下Vineメンバー)に対し、
予約商品や新商品のサンプルを無料で提供することで、レビューを投稿してもらうことができるサービスです。
条件をクリアした商品であれば、1商品につき最大30円のレビューを獲得することが可能です。

Vineメンバーは、購入検討者の役に立つような率直なレビューの投稿実績があることからAmazonに選出されており、
商品に対する真摯でわかりやすいレビューを投稿してもらえることが期待できます・

また、Vineメンバーのレビューには「Vine 先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー」というテキストが緑色で表示され、
他のレビューと差別化され、お客様の視線を誘導することができます。

Amazon Vine 参加条件

レビューをVine メンバーに依頼する商品には、参加条件があり、
どんな商品でもAmazon Vineでレビューを集めることができる訳ではないため、注意が必要となります。

Amazonが指定している、参加条件は以下のとおりです。
参加資格を得るには、次の基準を含め、登録商品がこちらに記載されている参加資格を満たしている必要があります。

・Amazonブランド登録で登録されているブランドである
・商品詳細ページのレビュー数が30件未満である
・コンディションが「新品」の購入可能なFBA出品商品がある
・アダルト商品ではない
・Amazon Vine登録時に出品を開始している
・在庫がある
・商品の画像と説明がある

また、Amazonの一般的な制限事項に加えて、以下の条件に該当する場合は商品がVineから除外されます。

・複数の商品をセット品にまとめて配送またはレビューするする必要がある
・レビューを行うために別の商品を別途注文するようレビュアーに要求している
・商品がFBAで出品されている商品と一致しない

Amazon Vinを適用したい商品が上記の状態であれば、誰でもすぐにプログラムに登録可能です。

Amazon Vineの開始方法

1.メニューの「広告」タブを選択し、表示された「Amazon Vine」をクリック

2.登録したいASINを検索し、登録

注意点
登録できる数の制限とプログラム参加の期限
AmazonVineは一度に登録できる件数は限られています。
ASINを登録すると、有効な登録数としてカウントされ、キャンセルや終了しない限りはそのまま登録している状態となります。
また、登録日から90日以内(設定している場合は開始予定日)、またはすべての商品のレビューが投稿された時点でプログラム終了となります。

Vineメンバーのレビュー投稿の期限
Amazon Vineを通して、Vineメンバーが商品レビューを投稿する期限は設定されていません。
そのため、いつレビューが登録されるのか確実ではない点を認識しておきましょう。

登録手数料
Amazon Vineに登録された親ASINごとに「22,000円」の登録手数料がかかり、商品の登録時に登録手数料が表示されます。
この手数料は、親ASINごとに最初のAmazon Vineレビューが公開された日から7日後に請求されます。
レビューが投稿されていない場合や商品をVineメンバーに提供した日から90日経過後にレビューが投稿された場合は、登録手数料は請求されません。

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Amazon Vineへ参加するメリット

購入率アップが期待できる

ECサイトで商品を買うときは、実店舗で買い物をするときと違い
商品を実際に手に取って見ることができません。
だからこそ、他の購入者の「レビュー」がとても重要になります。

評価の度合いはさておき、レビューがあるだけでも実際の購入者がいるという証拠になり安心材料となります。
もちろん、高評価であるほどさらなる購入率アップも期待できます。

Amazonに限らずECモールでは、レビュー数は検索順位等を決定するアルゴリズムに影響を与えます。
例えば出品して間もない商品が購入されるためには、まず人目に触れる必要があるでしょう。
初期段階から費用をかけて広告を回し、検索上位に食い込ませる…という方法がありますが、
レビューが0件の場合、お客様は商品を購入する上での判断材料がないため他店に流れてしまう可能性が高いです。
もし広告施策を行うのであれば、レビューありきの状態で上位表示された方がより購入に繋がりやすいでしょう。

上質なレビュー獲得が期待できる

一般のお客様が書いてくださるレビューには心のこもった文章も多いですが、
中には一言程度の短文だったり、誤字脱字があったりと、
出品者の想いや商品の魅力があまり伝わらず逆に悪印象になることもあります。

Vineメンバーは、Amazonが日頃のレビューを確認した上で選定されています。
メンバーの選定基準は公開されていませんが、
今までのレビュー数やカスタマーレビューで「役に立った」に選ばれた数が重要である可能性が高いです。
他のユーザーにとって信頼できる情報を発信しているユーザーのため、
より商品のメリットなどをわかりやすく記載してもらうことを期待できます。

商品出品前にレビューを獲得できる

Amazon Vineは新商品や予約商品を先に特定のユーザーにレビューしてもらえるため、
商品出品と同時にレビューをつけることができます。
また、商品出品後、プログラムを利用していれば販売実績がない場合はいつでも商品のレビューをつけることが可能です。
通常は最初のレビュー獲得と売上向上のサイクルの軌道に載せるのに時間を要しますが、
Amazon Vineをうまく活用することで最初から売上を立てることが期待できます。

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Amazon Vineへ参加するデメリット

高評価レビューを書いてもらえるとは限らない

サンプル提供からのレビューですので、甘めに高評価がもらえるのではと期待しそうになりますが、
VineメンバーはAmazonから選定された良質なレビュワーであることもあり、
真摯で率直な評価を忖度なく可能性が非常に高いと考えていいでしょう。
仮に低評価をもらったとしても、通常通り商品やページを改善するきっかけとして捉え
改善に努めていきましょう。

手数料がかかる

親ASINごとに22,000円の登録手数料が請求され、商品の登録時に登録手数料が表示されます。
この手数料は、親ASINごとに、その商品の最初のAmazon Vineレビューが公開された日から7日後に請求されます。

数多くレビューを依頼することが難しい場合もある

商品を無償で提供する必要があるため、商品の価格が効果である場合は
数多くレビューを依頼することが難しいケースも考えられます。
販売見込みと損益分岐点を考慮し、どのくらいレビューを依頼するかシミュレーションしておくと良いでしょう。

まとめ

Amazon VINEは提供商品に自信があればぜひ活用すべきサービスです。
商品の販売を開始してすぐにレビューを獲得できるというのは、売上アップに非常に有効な手段です。

また、単なるレビュー数の獲得だけではなく、得られるレビューの多くが質の高いレビューとなるため、
消費者が商品選定する際、参考になる情報源となるでしょう。

上記に述べたようなAmazon Vineのメリット・デメリットを把握したうえで、うまく活用していきましょう。