株式会社博報堂(本社・東京)のシンクタンク博報堂生活総合研究所は、
20~69歳の男女1,500名を対象に「来月の消費意欲」を点数化してもらうなど、
消費の先行きに関する調査を毎月実施しています。

※原文はこちら

その結果を【来月の消費予報】として公表しておりますので
ここではその概要についてポイントを絞ってご説明いたします。
販促の一助になれば幸いです。

ポイント1 :コロナ禍の影響は薄れるも、物価上昇で消費意欲指数は伸び悩む

例年7月は、ボーナスシーズンで消費意欲が大きく上昇する月ですが、
今年は前月から+2.0ptの上昇にとどまり、前年比では-0.4ptの微減で、
7月としては過去5年で最も低い数値となりました。

消費意欲指数の理由をみると、前月比では消費にポジティブな回答は増加、
ネガティブな回答は減少となりました。

具体的にポジティブな回答では、「(夏休みや夏服を買いたいなど)季節的な意欲向上」、
「(ボーナスなどで)金銭的に余裕がある」が増え、
ネガティブな回答では「今後の出費予定のために我慢」が減り、
ボーナスや夏休みを控えた7月らしい結果となりました。

また、前年比では、消費にポジティブな回答はほぼ同数、ネガティブな回答は減少しました。
具体的に消費にネガティブな回答では、「コロナで外出自粛」など、
コロナ禍に関する回答や、「金銭的な理由で節約」は大きく減りました。

しかし、「値上がり/物価高」は前月比・前年比ともに大幅に増加しています。
コロナ禍の消費意欲への影響は薄らぐも、物価上昇がボーナス期で高まるはずの消費意欲に水をさすことになりそうです。

ポイント2 : 消費意向は「旅行」のみ前年比・前月比増で、日常生活関連は前年比減

「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は27.7%で、前月比は±0.0ptの横ばい、
前年比は-1.2ptの低下となっており、消費意欲指数同様、7月として過去5年の最低値となりました。

カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「旅行」が20件以上増加し、
「食品」が20件以上減少しています。

前年比では、「旅行」が20件以上増加するも、「ファッション」、「食品」、「日用品」、「化粧品」、
「飲料」、「書籍・エンタメ」、「家電・AV」、「車・バイク」など
16カテゴリー中8カテゴリーが20件以上減少しています。

夏休みを前に「旅行」への意向は高まるも、
物価上昇の影響からか日常生活関連の消費意向は高まりにくくなりそうです。