EC用語辞典

アップセル

アップセルとは

アップセルとは、顧客が購入したその商品と同種で
【より上位のもの(高価格、高付加価値、高機能など)】を提案し、
購入してもらう営業活動のことです。
顧客1人当たりの購入単価を上げることを目的としています。

以下のような事例がアップセルです。

  • ドリンクSを注文した人にドリンクLを勧める
  • 無料サービスを利用しているユーザーに有料サービスへの切り替えを提案する
  • 現在使用しているクレジットカードから上位版へ切り替えを提案する

アップセルのメリット・デメリット

アップセルのメリット

効率的な客単価の向上

アップセルにより売上を上げることができれば、
当たり前ですが1人あたりの客単価向上につながります。

新規での顧客獲得コストは既存顧客維持にかかるコストの5倍とも言われており、
全体の利益を上げるには新規顧客を獲得するよりも
既存顧客に対しアップセルを行う方が、
コスト的にもより効率的な方法であると言えます。

アップセルのデメリット

顧客ロイヤルティを毀損する可能性がある

上位商品に興味のない顧客に一方的なお勧めをすることで、
顧客ロイヤリティを毀損してしまうリスクがあります。

さらに、その結果として、悪い口コミや評価につながる可能性もあります。
節度のある営業活動を心がけましょう。

WEB上でのアップセルの場合は、
ユーザーに嫌悪感を与えないようなレコメンドをするようにしましょう。

アップセルを行う際の注意点

顧客視点に立った提案をする

売上を意識するあまり、売り手側の都合ばかりを考えた提案をしてしまいがちです。
ですが、顧客はメリットや購入後の利用シーンを想起できなければ、提案には応じません。

アップセルの成功率を高めるためには、顧客がどんなことを”お得”と感じるのか、
商品の利用シーンにおいてどんな付加価値が喜ばれるのか、
という顧客視点に立った発想をすることが重要です。

そのうえで、「上位商品に買い換えることで、これだけお得になります」
「この商品を組み合わせることで、こんなメリットが生まれます」
と、顧客が得られるメリットを詳細に説明し、提案するようにしましょう。

顧客データを基に分析を行う

顧客視点に立つためには客観的な判断をすることが重要です。
過去の顧客データ、商品データをもとに仮説を立て、企画を実行し、検証していくことで、
アップセルを成功させるためのノウハウが蓄積します。

<顧客分析のためのフレームワーク>

RFM分析

ECサイトなどで用いられる顧客分析のためのフレームワークです。
直近購入日、購入頻度、購入金額の3項目をポイント制で評価して、
顧客の属性を判断します。

※RFM分析に関してはこちらをご確認ください。

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グループごとに適切な施策をおこなうために用いられるフレームワークです。

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※CPM分析に関してはこちらをご確認ください。

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アップセルとクロスセルの違い

アップセルと一緒に話題に挙がるのが「クロスセル」です。
クロスセルとアップセルの共通点は、
どちらも顧客単価をアップさせるための方法として
非常に効果的な手法であるということです。

しかし、それぞれ全く異なった手法なので混同しないように注意してください。

アップセルとは上述の通り、顧客に現在活用している商品・サービスよりも
上位のグレードの商品・サービスを購入してもらう手法です。

一方、クロスセルは、ある商品・サービスの販売とセットにして
関連商品・サービスを販売する手法です。

デジタルカメラの例でいえば、
カメラと一緒にUSBメモリやPCと接続するためのケーブルを
一緒におすすめしたりするのがクロスセルにあたります。

ECサイトの場合、何かを買おうとした際に、こういう商品もおすすめです!
というように親和性の高い商品をレコメンドする手法がクロスセルです。

例えば、Amazonでコーヒー豆を買おうとした場合、
「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という風に、

  • マグカップ
  • 砂糖・ミルク
  • コーヒーメーカー

など、コーヒーを飲むときに必要なものが表示されるようになっています。

※クロスセルに関してはこちらをご確認ください。

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