皆さんこんにちは。前回は「構図」について説明しました。
実際に構図を意識して写真を撮ってみた方はいらっしゃいますか。
やってみると分かるのですが、
いろいろ気づきがあったのではないでしょうか。
「お、なんかいい感じ!」みたいな高揚感ありませんか。
そうすると写真を撮るのが楽しくなってきます。それすごく大事です!
「好きこそものの上手なれ」って上手く言ったものですね。
今回は「アングルとポジション」について説明したいと思います。
ではスタートです。
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Vol.3 「アングルとポジションについても知っておこう– 案外勘違いしている人も多いので -」
アングルとは撮影するときのカメラの角度、
ポジションはカメラの位置のことです。
この2つの写真用語については、
カメラをそれなりにやっているという方でも
意外と誤解しているケースをよく目にします。
細かい話題かもしれませんが基本の部分ですし、
きちんと理解しておくのは大事なので、ぜひ覚えてくださいね。
アングルについて
ローアングル
カメラを上に向けて下から見上げるようにして撮影するアングルです。
「アオリ」、「あおる」なんて言うこともありますね。
地(下側)から天(上側)に向かってすぼまって写るので、
広がりのあるダイナミックな構図になります。
店舗の外観撮影やポートレート撮影などでも使われます。
ポートレートを撮る場合、このすぼまっていく効果で小顔になるので、
モデルには喜ばれたりします。
カメラ自体は上を向いているせいか、
これをハイアングルと思っている方が一定数いるように思います。
これを読んでくださっている方々にはちゃんと覚えて欲しいので、もう一度。
カメラ上向きは「ローアングル」です。
ハイアングル
カメラを下に向けて、上から見下ろすようにして撮影するアングルです。
被写体を広く捉えられるので、
撮影範囲内の情報把握がしやすいアングルです。
料理を斜め上から見下ろした写真をイメージすると分かりやすいと思います。
ポートレートだと、特に女性をアップで撮る場合、
顔が強調されて目が大きめになるので可愛らしいイメージになります。
アパレルのフィッティングモデル撮影などでは
ターゲットの年齢層に合わせて、
少しハイアングルから撮ってみる、
逆にローアングルにしてみるなど使い分けても面白いですね。
これもカメラの向きに引きずられて、
ローアングルだと思っている方が多いように思います。
上から見下ろすのが「ハイアングル」です。
水平アングル
「レベル(Level)アングル」とも言います。
Level、つまり、カメラを水平にして撮影するアングルです。
後で説明するポジションにもよりますが、
被写体を横からまっすぐに捉えるので人が見ている視線に近く、
自然な印象を与えることができます。
真俯瞰
みなさん、これ何て読むか分かりますか。「まふかん」と読みます。
カメラを真下に向けて撮影するアングルです。
おしゃれなコスメや、料理の写真などでよく目にする撮り方です。
男性はモノを3次元(立体)的に捉え、
女性は2次元(平面)的に捉えると言われていますが、
その意味でも女性向けのアイテムにこのアングルが多いのも分かる気がします。
実はこのアングル、撮影は意外と大変です。
小さな被写体ならまだよいのですが、
テーブルいっぱいに料理を並べた賑やかなイメージを真俯瞰で撮る場合など、
カメラをその画角が収まる位置にセットするのがまず大変。
さらに光源の位置によっては自分の影が被ってしまったりして
設定にも注意が必要です。
こうしたカットは、カメラをアームで固定し、
外光は遮断してストロボ光だけで撮影したりします。
また、アングルには上記4つの他に「ダッチアングル」というものもあります。
これはわざと水平を崩し、斜めに撮る方法です。
使いこなせればインパクトのある写真になりますが、
安易に使うと不安定な画角になり、素人っぽくなってしまいます。
ポジションについて
ローポジション
視線よりも低い位置で撮影することを言います。
撮影者によって高い、低いがあるものですし、
視線より低い位置といっても決まった高さがあるわけではないです。
感覚的には腰より低いくらいまでカメラを下げると
ローポジションといった感じでしょうか。
普段見ない位置からの画角になるので、
斬新な意外性のある写真になったりします。
地面すれすれまで下げると臨場感も出しやすいポジションです。
先ほど誤解している方が多いと言いましたが、
このローポジションのことをローアングルという用語で覚えてしまっているケースも多いように思います。
ハイポジション
視線よりも高い位置で撮影することを言います。
カメラの裏に付いている液晶画面が
バリアングル(画面の角度を自由に変えられるようになっているもの)だと
カメラを頭上に突き出してモニターを見ながらハイポジションで撮影できます。
集合写真などで列が複数になってしまう場合は
三脚や建物の上階から撮影したりしますが、
これらがハイポジションになります。
広い空間を切り取れるので、奥行きを出しやすく、
抜け感を演出したりするのに向いています。
アイレベル
視線の高さで撮影することを言います。
先ほどの述べたように、決まった高さがあるわけではありません。
だいたい視線の高さというざっくりした捉え方ではあります。
見慣れた画角になるので、自然な安心感のある印象を出しやすいです。
ただ、平凡になりやすいとも言えます。
意識しないでカメラを構えると、だいたいアイレベルになります。
もちろんそれもアリなのですが、同じ被写体を撮るとしても、
いろいろなポジションで撮ってみると新しい発見がありますよ。
まとめ
以上、アングル5種類とポジション3種類を説明しました。
これらの組み合わせで撮影位置が説明できることになります。
例えば、「ハイポジションからのローアングル」といった具合です。
おさらいになりますが、
「アングル」はカメラの角度のこと、
「ポジション」はカメラの位置のこと
を表す用語です。
普段撮影現場や撮影会などで話していると、
意外とこれを分かっている人が少ないなと感じていたので、
一度きちんと説明したいと思っていました。
ちょっと細かくなりましたが、ぜひ覚えていただけたら嬉しいです。
今回も最後までお付き合いくださりありがとうございました。
次回もお楽しみに!