EC用語辞典

OKR

OKRとは

OKRとは、”Objectives and Key Results”の略で、
高い目標を達成するための目標管理フレームワークです。

Objectives は「目標」、Key Resultsは「主要な結果」のことで、
それぞれを企業、チーム、個人という階層ごとに設定し、
企業目標を達成するために個人、チームの役割を明らかにして、
組織全体のコミュニケーションを活性化することを目的としています。

アメリカのIntel社がこのOKRを初めて採用し、
GoogleやFacebook、メルカリなどのグローバル企業が
次々と取り入れたことで、近年話題となりました。

OKRのメリット

企業の方向性を統一できる

OKRを導入することにより企業の目標と個人の仕事の繋がりが明確化されるので、
組織として一体感が醸成されて、効率的に働くことができます。

少人数の組織であれば共通した意識を持って仕事に取り組めても、
企業の成長と共に社員が増えれば意識の統一は非常に難しくなります。

目標管理を行わなければ個々人は目的意識を持たず目の前の仕事に取り組み、
意味を十分に理解せず、上長から命令された仕事をこなすだけになる可能性があります。

OKRで目標管理を行えば、
組織全体の中で自分の役割を把握できるので、
社員一人ひとりの意識が変わり
建設的なコミュニケーションが図れます。

優先順位を明確化できる

日々の業務において、社内の人間関係や利害関係により、
タスクの優先順位が曖昧になることが往々にしてあります。

OKRを導入することで、企業目標を社員全員が意識することになるため、
タスクの優先順位がより明確になりやすいです。

また、業務が多忙なときは雑多な仕事や短期的な目標に目が行きがちですが、
最終目標が明確なため、必要な業務に集中できるようになります。

目標に対して柔軟な対応ができる

OKRは非常に短い期間で見直しを行います。
そのため、組織の方向性に合わせて目標も柔軟に変化します。

組織のO(目標)が変わればチーム、個人の達成すべきKR(主要な結果)も変わります。

OKRを導入することで、
組織の方向性が最新の状態で共有されるため、
組織の方針転換に対して個人のタスクを紐づけ、柔軟に対応できます。

OKRが注目される理由

上記のように様々なメリットがあるOKRですが、
今の時代に必要とされている理由の一つがビジネス環境の変化です。

現代はVUCAの時代と言われています。
流動性が激しく不確実性の高いこの時代には、
従来のような目標管理方法ではなかなか適応できません。

先行きが不確実で変動的だからこそOKRのように、
目標を立てて、短期間で見直す管理方法が時代に即しており効果的なのです。
翻って、従来のような目標管理方法では、
VUCAの時代では取り残されてしまう可能性もあります。

また、GoogleやFacebook、メルカリなどのグローバル企業が
次々とOKRを取り入れていることも注目を集めている理由の一つです。

OKRとKPIの違い

OKRと似た目標管理フレームワークにKPIがあります。

KPIとは、”Key Performance Indicator”の略で、
日本語に翻訳すると【重要業績評価指標】という意味になります。

※KPIの詳しい説明はこちらをご確認ください。

OKRとKPIの大きな違いは、
OKRは数値化できない定性的目標と、数値化した定量的指標を組み合わせているのに対し、
KPIは定量的な目標に絞っているところです。

このことから、この二つは使用される目的にそもそも違いがあります。
KPIは実行しているプロセスの進行度合いを図るのに適しており、
OKRは現場のモチベーションを保持するのに優れています。

また、業務における視点も異なっており、
OKRの目的は業務プロセスの目的地を明確にすることであるのに対し。
KPIは現在の業績を可視化することです。

OKRとMBOの違い

MBOとは、アメリカの経済学者ピーター・ドラッカー氏が提唱した、
組織のマネジメント手法です。

こちらもよくOKRと比較されますので
違いを示していきたいと思います。

OKRとMBOの大きな違いはその目的にあります。

OKRの目的は組織の生産性を向上させることにあります。
社員と上長、経営層が共通の目標を持つため、
社内コミュニケーションの活性化も図りやすいです。

MBOの場合はコミュニケーションの活性化より、
ノルマを設定し、組織の人材管理を強化する目的で行われます。
MBOは人事評価制度としての側面が強く、
ボーナス査定など報酬を決定する判断要素として採用されるケースが多いです。

また、目的に対するフィードバック期間にも違いがあります。

OKRは四半期ごとに振り返りをするためサイクルが短いです。
当初設定した目的でも、現状変化によりどうしても目的とのズレが生じるため、
3ヶ月に一度見直すようにしています。

方や、MBOは、ボーナス査定など人事評価に使用されることが多いため、
頻繁に行う必要がなくサイクルは1年または半期ごとがほとんどです。

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