リテンションレートとは
リテンションレートとは、サービスの継続率や定着率を数値化したものです。
そもそも、”リテンション”とは、
「維持、保持」という意味で、
既存顧客との関係をより長期的かつ強固にするための
マーケティング活動を指す言葉です。
リテンションレートは、新規ユーザーのうち、
一定期間内にアプリやWEBサービスに再訪したユーザーの割合を指し、
マーケティング業界では「既存顧客維持率」という意味で使用されています。
リテンションレートの計算方法
リテンションレートは以下の式で算出することができます。
リテンションレート(既存顧客維持率)=継続顧客数÷新規顧客数
例えば、
1ヵ月目に新規ユーザーを1,000人獲得し、
2ヵ月目にそのうち700人が継続利用した場合、
リテンションレートは、
(700÷1,000)×100=70%
となります。
このように、リテンションレートが高いほど、
ユーザーを維持できていることになります。
利用頻度が高いサービスや商品は
リテンションレートが高い傾向にあり、
逆に利用頻度が低いサービスや商品は、
リテンションレートが低くなる傾向があります。
リテンションレートの重要性
昨今では、音楽や動画、ソフトウェア、スマホアプリなど
様々な分野でサブスクリプションサービス(定額利用)が増えています。
サブスクリプションは手軽に契約しサービスを利用できる分、
必要性が感じられなければ簡単に解約されてしまうリスクを孕んでいます。
そのため、一度契約したユーザーに
継続的に利用してもらうための施策を打つことが必要です。
一方で、サブスクリプションサービスに携わらない企業にとっても、
大きな広告費をかけて新規ユーザーを獲得しても定着しない
という悩みを持つ企業は非常に多くいらっしゃいます。
一般的に、新規ユーザーの獲得には、
既存ユーザーの維持の5倍のコストがかかるといわれており、
新規ユーザーを獲得することはもちろん大切なことですが、
安定した収益を得るために既存ユーザーの離脱を防ぐことも同様に重要なのです。
既存ユーザーの動向を分析・解析して
リテンションレートを改善、高めることができれば
LTV(顧客生涯価値)を高めることに繋がります。
リテンションレートを高めるには
リテンションレートが低いということは、
せっかく自社の商品やサービスに興味を持って購入・利用したユーザーが
継続購入に繋がらなかったということになります。
リテンションレートを高めるには、
- 商品やサービスの品質の向上・改善
- 顧客対応
- アフターサービス
- ターゲティングの明確化
- ユーザーにとってストレスのないHPやECの導線設計
など、確認すべき点は多数ありますが、
最も大切なのが顧客満足度を上げることです。
また、リテンションレートを高めるうえで、
カスタマーエンゲージメントも重要になります。
カスタマーエンゲージメントとは、
商品やサービスを提供する企業と顧客との間の信頼関係のことです。
類似商品やサービスが市場に溢れる中で、
商品やサービスに満足が出来なければ、
ユーザーはすぐに他社の商品やサービスに乗り換えるでしょう。
しかし、企業や商品、サービスに対して高い信頼を感じているユーザーは、
他社商品に見向きもせず、自社の商品を継続購入してくれます。
このように、カスタマーエンゲージメントの形成が優良顧客を増やすことに繋がり、
リテンションレートを高めて、長期に渡り企業の売上を上げることに繋がるのです。