EC用語辞典

アソシエーション分析

アソシエーション分析とは

アソシエーション分析(Association Analytics)とは、
顧客が商品を購入する際の購入パターンや売買履歴を分析することで、
複数のデータ間の関わりの強さ・弱さを導き出すデータ分析手法の1つです。

アソシエーション分析は、元々は店舗のPOSデータの分析のために開発された手法で、
膨大なログデータの中から意味のある関連性を抽出するために開発されました。

「オムツを購入する人はビールも一緒に購入する傾向にある」
というエピソードを耳にしたことがあるのではないでしょうか。

これは、”無関係なように見える商品同士でも意外な関連性がある”
という、アソシエーション分析の好例です。

アソシエーション分析は複数のデータを基に上記のような相関を導き、
売上の向上につなげたり、
ECサイトのクロスセル施策に転用したりすることができます。

※クロスセルに関してはこちらをご確認ください。

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クロスセル

クロスセルとは クロスセルとは、購入する商品とは別に、 新たな商品やサービスを購入してもらうことを指し、 顧客単価をあげるための営業活動のことです。 「ご一緒に〇〇はいかがですか?」や 「一緒に使う〇〇はもうお持ちですか ...

なお、アソシエーション分析の対象は上記のような商品やサービスだけでなく、
天候や季節、競合店の状況(セール、販促、出店、休業など)、トレンドといった外的要素も含まれます。

例えば、雨天時にコンビニやドラッグストアで傘の販売が伸びるのはよく知られています。
そこで、「傘」という商品の売れ行きと「雨の日」という条件が重なる場合に
どんな併売品があるのか?
といったことをアソシエーション分析で導き出すことができれば、

  • 週刊天気予報をチェックして併売品の仕入れを強化する
  • 雨の日には併売品の陳列を変える

といったマーケティング施策を講じることができます。

アソシエーション分析の指標

アソシエーション分析では、IF THENの形式(もし~ならば、~である)で
アソシエーションルールを作る必要があります。

その際に、顧客が買い物カゴに商品を入れたときの、
購買行動の記録データ(レシートなど)を分析し、
アソシエーション(相関)の強さを評価していきます。

そのためには、全ての記録データを分析するために、主に次の3つの指標を用います。

①支持度

支持度とは、「全体の顧客の中で、商品Aと商品Bを同時に買った」というデータが出現する確率を表します。

全顧客の全ての購買行動を対象に支持度を導き出し、
支持度が高いほど(AとBを同時購入する人が多いほど)、
その商品の組み合わせは効果的なマーケティング施策の対象となる可能性があります。

支持度は以下の数式で算出することが可能です。

支持度=AとBの同時購入者数÷全顧客数

②信頼度

信頼度とは、「商品Aを購入した全ての人の中で、AとBを両方買った人の割合」を表す指標です。
信頼度を導くことでAとBという二つの商品の相関関係の強さを明確にすることができます。

Aの購入者100人のうち80人がBを同時購入していれば、
Aの購入者にとってBは魅力的な商品であるということが明確になります。
信頼度が高いほど、二つの商品が一緒に売れる確率が高いことを示しています。

信頼度は以下の数式で算出することが可能です。

信頼度=AとBの同時購入者数÷Aの購入者数

③リフト値

リフト値とは、AとBの同時購入者数とB購入者数の割合です。

リフト値を導き出すことで、Bが偶然人気の高い商品だったのか、
それとも、AとBのセット購入の人気が高かったのかがわかります。

リフト値が低い場合は、Bそのものの人気が高いだけということになり、
たまたまAと一緒に売れていたという可能性が高くなります。

そのため、AとBの組み合わせがマーケティング効果を生むとは考えにくくなります。

リフト値は以下の数式で算出することが可能です。

リフト値=信頼度÷(Bの購入者数÷全体顧客数)

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